神戸を訪ねて  95’夏


  その4  総括・後書き

 神戸の地震は、必ず関東地方にもおこる。被害も甚大なものになることは間違いないだろう。けれども、 この神戸の教訓がはたしてきちんと生かされるのだろうか。行政レベルでは改善が進められているが、実際自分たちの レベルになると、一体なにが変わったのだろうか。確かに、「地震は怖い」という意識は再確認したが、しょせんそこまでであり、 TVから通じて見る怖さなど、限界がある。今回の旅行は、”sight−seeing”(観光)ではないか、失礼だ!という意見があった。 自分の旅行が、少なからず観光的要素を含んでいたのは、否定できない。

 しかし、今回の旅を通じて、自分の物事の考え方が少し変わった。それは、”絶対ということはありえない”ということだ。 今まで信頼してきた価値観が音をたてて崩れていく感じは、TVで見てわかっているはずなのに、生で状況を見た時のインパクトの強さにはかなわなかった。

 みなさんも、ぜひ一度神戸を訪れてみて欲しい。決して神戸の人達の邪魔になることはないです。みんな、ごく普通の生活をしていたから。行けば、ショックを 受けている自分と、神戸の人達の様子とのギャップが痛いほどわかります。

 最後に、ボランティアに行った先輩は、こうも言っていました。
 「あの状況を見ていると、東京に戻ってきたら、(東京に地震が起きた時の)被害が目に浮かんじゃうだよね、、、」

     おわり


あとがき

もうすぐ、4年が経とうとしています。当時と今とでは、かなり違っているとおもいます。しかし、仮設住宅に住んでいるかたは、依然として残っているし、 つい先日も阪急の駅が復旧したとニュースで報じていました。関東では、震災当時の防災意識の高まりが、見られなくなっています。そんなこともあって、 この企画を思い付きました。読んでくださった方々が、あらためて防災の意識を高め、日ごろの生活に役立ててくれれば、幸いです。

 下敷きになって死んだ人、逃げられないまま猛火で焼け死んだ人、震災は免れても、仮設住宅でひっそりと死んでいった人、誰もが地震のせいで 人生を狂わされ、無念さを残したままこの世を去りました。彼らのためにも、来るであろう大地震には、最小限の被害で済むよう、備えが必要です。
 缶詰を買い込んでためておくのも、一つの手です。簡単なことからはじめましょう。
 ここまで長い文章を読んでくださり、ありがとうございました。


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